ヤッホー! と愉快な山仲間

第24回「星のきれいな夜だった」の巻

雲取山荘の主
雲取山荘の主 新井信太郎さんと


 当日のデータ
日 時:平成13年7月某日
参加者:13名

コース:
【第1日】
天 気;晴れ時々曇り
歩行時間:5時間30分
鴨沢(10:25)〜堂所=昼食休憩(13:00)〜ブナ坂(14:55)〜へリポート・水場
(15:20)〜雲取山頂・原生林分岐(16:20)〜雲取山荘(17:00)
【第2日】
天 気;晴れ時々曇り一時にわか雨
歩行時間:6時間30分
雲取山荘( 3:45)〜雲取山頂(2017m、4:20)
朝食後、雲取山荘( 7:20)〜白岩山(1921m、8:45)〜白岩小屋( 9:10)〜
ガレ場急坂を経てお清平(10:30)〜霧藻ガ峰(11:00)〜三峰奥宮(12:20)〜茶屋・
山麓亭=昼食休憩(12:30)〜三峰神社(13:30)〜三峰ロープウェイ・三峰山頂駅
(15:00)→大輪駅(15:10)〜(バス)〜秩父鉄道・三峰口駅(16:00)

<一日目記録>
▽秩父多摩国立公園の中ほどにそびえる雲取山が今回のお目当て。雲取山は東京・埼玉・山梨の1都2県にまたがる東京都の最高峰だ。低山ハイクから鍛練を重ねた紅登山隊では「実力テスト」の意味合いも兼ねる初の一泊登山である。奥多摩で唯一日本百名山に入っていることが今回雲取山に臨む理由ではないことを念のため書き添えておく。
▽JR青梅線・奥多摩駅でバスに乗り継ぎ、出発点の鴨沢に出る。快晴のもと、即乾性の長袖シャツや日焼け止めクリームなどで各人が紫外線対策を整える。
鴨沢登山口
午前10時25分、いざ出発。
隊長
女神とクリム 初参加のヒゲもり
初参加のヒゲもりさん(左)
▽セミの鳴き声を聞きながら雑木林を抜けたあとは、延々と続くだらだら道をひたすら歩く。
勾配が緩いのは歩きやすいが、先の行程を考えると気が遠くなる。
杉林の中で日差しが遮られているのが唯一の救いか? 堂所を過ぎて昼食休憩。
標高はまだ1200メートル、油断はできない。
鹿
▽広葉樹や雑木林の脇を通るブナ坂への小径はウグイスの鳴き声も聞こえ心地よい。ヘリポート付近の水場で補給を終えると、「落雷の可能性もあり」と先を急ぐ。初日の最終コーナー、雲取山荘への巻き道が曲者だった。延々と続くコメツガの原生林の中は、道が下り傾斜のうえに霧がうすくたちこめ「道を間違えたか?」と不安にさせた。しんがりを勤める紅隊長を、不意に鹿がお出迎え。ほどなく雲取山荘が視界に入ってきた。到着は午後5時。

山荘階段 山荘廊下
学生時代の合宿を思いだすなぁ
▽到着した隊員を出迎えた缶ビールのなんと美味なることよ。出発から約4時間半、2万2000歩を考慮すればむべなるかな。夕食のハンバーグで空腹を満たした。日没前後に天空を覆っていた雲はほどなく晴れる。消灯前のひととき、北斗七星から夏の大三角形、天の川など、星空を堪能する。隊長から星空を収めよとのきびしい撮影要求が飛ぶ。動物的な勘で構図を決め、シャッター開放を駆使したウ〜ノがこのリクエストに見事に応える。デジカメの可能性を実証?する奮戦ぶり。 夏の大三角形
女神母子
▽雲取山荘の小屋守はこの道41年の新井信太郎さん。ケガを防止するため頭に巻いたタオルがトレードマーク。その尽力・功績により先ごろ総理大臣賞を受賞。紅隊一同で祝福。
紅隊長の御家族が新井さんと知己とあって、隊員一行も厚遇を受ける。ただただ感謝。

▽雲取山荘は1999年10月に営業を再開してまだ日も浅い。きわめて快適な環境を提供してくれる個室重視の素敵なログハウスだ。東京葛飾カンダ!製作所の手によるトイレは、東京一標高が高い場所に設置されたものだという。恐れ入りました。
あれが夏の大三角形?と指さすアミーゴ姫
<二日目記録>
▽午前3時過ぎに起床。身支度をして山荘の前に集合。夜明け前の天空で春の星座ペガサスがわたしたちを出迎えてくれる。ヘッドランプを頼りに雲取山頂へ。
期待とはうらはらに東の空の雲は晴れず、午前4時40分霧中の日の出を迎える。景観は楽しめなかったが、踏破の喜びはひとしお。
▽朝食ののちコーヒーで優雅なひととき。出発前に新井さんとしばし歓談ののち、記念撮影をお願いする。「俺はもう歯がないから」という新井さんの「お話(=お歯なし)」が長いこと長いこと。「男女のお客が夫婦かどうかは、一目見ればすぐわかるもんだよ」と話したときは与太話かと思ったが、「もう一棟小屋を建てられれば個室も増えるし、相部屋を減らしてお客さんを収容できるのになあ」との思いやりが真意だった。登山を愛するその気持ちに脱帽。
夜明け
日の出を待つ
窓からの眺望
雲取山山頂で日の出を待つ紅隊
山荘の窓からの眺望
山荘前で
▽午前7時20分、感動を胸に雲取山荘に別れを告げる。大ダワを経て白岩山を目指す。白岩山から前白岩山では複数の鹿に遭遇。人間に馴れているのか、かなり近い距離でこちらの様子をうかがっている。寄ってくるのは、好奇心が強いメスがほとんどなのだそうだ。

▽往路とは打って変わって、帰路は尾根歩きや岩場が多い。白岩小屋で眺望を楽しんだあとは、ガレ場の急坂を用心深く降りて行く。「こんなところもなくっちゃネ」と喜ぶ隊長。霧藻ガ峰を越えたあとは、だらだらと山道を下るだけ。しばしブナの森の中を通ったあと、天狗でも出てきそうな杉並木が始まると、かき氷アイスを食べながら登ってくる中年パーティーとすれ違った。「ああ、おいしそう〜。茶店は近い!」と足取りは軽くなる。

三峰神社本殿
秩父宮殿下のレリーフ
三峰神社本殿
秩父宮殿下のレリーフ
▽午後12時30分、下山を果たす。三峰神社の手前、お犬茶屋「山麓亭」で昼
食を取る。三峰神社のマスコットは「お犬さま」だそうな。雲取山荘のお弁当
は、塩シャケに卵焼きまでついたもので、包みを開けた一同はその充実ぶりに感
激。ビールなぞ飲みながら優雅に食す。三峰神社の施設で汗を流し、三峰ロープ
ウェイで大輪へと下る。午後4時には秩父鉄道・三峰口駅に到着、首尾良く池袋
行き直通電車と接続。10人を超す大所帯での登はんは無事に大団円を迎えた。
(文責:西南)

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