二代目竹山ひとり旅
私の友人、高橋竹与さんが二代目高橋竹山を襲名した大名跡を女が継ぐことは、我が講談界や落語の世界ではまだまだ難しいだろうが、浪曲界ではすでにあり、奇術の世界では引田天功さんが知られている。だからこの「竹山」襲名は、女芸人仲間としてうれしい出来事なのだ。
私と竹与さんの出逢いは、今から12、3年前にさかのぼる。笠木透さんの呼びかけで、昔懐かしの「フォークジャンボリー」が開催された時のこと。打ち上げの席で一緒に飲ませてもらって、私はいっぺんに竹与ファンになったのだ。竹与さんはまさに竹を割ったようなサバサバとした性格。日本的美人ではあるが、それを鼻にかける様子は全くなくて、ガハガハと大声で屈託なく笑っている。青森弁でしゃべっているから、青森の人かと思ったら、東京は江戸川区葛西の出身とか。竹山先生内弟子時代の6年間で、身も心もすっかり津軽の日とになってしまったのだ。
彼女の師匠・竹山先生は現在86歳。渋谷のジャンジャンでの披露公演では、「古いものがあって、新しいものがある。初代同様、二代目もよろしく」と元気に挨拶なさった。厳冬の津軽で培われた初代の音に、女性ならではの優雅さが加わる。二代目竹山のひとり旅は、今まさに始まったばかりだ。フレーフレー二代目!