神田 紅葉(もみじ)
「50歳から夢に向かって」
なぜ講釈師になったかのかとよく聞かれますが,計画していたものではありません。ごく普通に結婚して,専業主婦になり,3人の子供を育てて参りました。38歳の時,末の子が小学校に上がるのをキッカケに,子供たちが巣立ったあと自分がどのように生きるかを考えました。まだこれから先40年以上ある,独身のころ銀行員をしておりましたので,まずは簿記の資格を取って社会復帰しようと考えました。簿記1級を取り,パートで会計事務所に勤めながら税理士を目指しました。育児,受験勉強を一所懸命やっていました。忙しかったけれど充実していました。ところが実家の父が大腸ガンを患い,余命が短いことを告げられ,もう勉強どころではなくなりました。
父が亡くなった後,はじめて肉親の死に直面し頭では判っていても受け入れることができず,2年間何も手に付きませんでした。ある日急に思い立って,今のうちに父のことを書き留めておこうと思い,思い出せるかぎりを書き留めたら不思議なことにふっ切れて,私はやる気が湧いてきました。たった一度の人生と唐突ですが女優を目指しました。女優としてスタートしたある日,演技指導して下さった根本先生から「おまえには講談が向いている」の言葉が運命の一言になりました。
そこではじめて神田紅先生の講談を聞きました。迫力があり魅了され紅講談教室に入りました。ますますのめりこみ紅先生に弟子入りを申込みました。なにもいまさらその歳でプロにならなくても・・・と反対される先生方を紅先生が説得して下さり,平成13年7月にようやく弟子入りを許されました。もう50歳でした。神田紅葉,前座として楽屋に入りました。しかし自由も権利も主張できない,いけないづくしの講談界の厳しい掟,普通の常識の通じない世界です。はじめは我慢できるか自信がありませんでしたが,今では後輩を指導する立場になり,はじめが肝心だということも分かり愛情をもって厳しく指導しております。
裏を見せ,表を見せて散る紅葉」という良寛さんの言葉があります。表の美しい面だけでなく,裏の弱い面を見せても,なお人が尊敬してついてくる,それが本当に人望がある人と言えるのではないでしょうか。師匠神田紅は,芸の上だけでなく,人間としても私の手本です,師匠のように人に元気を与えられる講談師になりたいと願っています。(平成17年9月7日東京昭島中央ロータリークラブ例会にて)

神田紅葉 勉強会のお知らせ
久しぶりに訪れた皇居東御苑、茶畑の白い可憐な茶の花に心が和みました。木々の色増すこの季節「紅葉狩り」と銘打って、私、神田紅葉の講談の会を開催いたします。どんな会にしようかと、あれこれ思い巡らせた結果、妹弟子の蘭との「お富み与三郎」の車読みと決定。
蘭 「お富み与三郎 仕置き」
紅葉「お富み与三郎 結末」
そしてお仲入り休憩後は、ガラリと趣を変えて「真説桃太郎」を申し上げます。この「真説桃太郎」は師匠、神田紅の十八番、紅オリジナル講談。芥川龍之介が大正12年に発表したもので、発表と同時に発売禁止処分となった作品とか。他に、俳優の小野野球さんにもちょっぴり助太刀を。終演は20時頃になります。何しろ初めての自分の会で、今からドキドキワクワクしております。
紅葉狩りとは
これから、毎年10〜11月に開催予定
年を追う毎に、彩りを深めていきたい。そしてそんな紅葉を見て聴いてずっとずっと見守っていただきたい・・・との願いを込めて名付けました。
場所;上野広小路亭
日時;06年11月24日(金)
開場;18:00 開演;18:30
木戸銭;1500円

プロフィール
出身 長野県松本市
現住所 東京都文京区
誕生日 12月19日
入門 平成13年8月
二つ目 平成18年4月
血液型 O型
星座色 射手座
趣味 水泳,社交ダンス
資格 日商簿記1級
華道池坊脇教授